文法の基礎知識は古典の授業で毎時間テスト形式で復習しよう!【既習文法事項の復習チェック編】

この記事で言いたいことをまとめておくと

基礎基本はとにかく繰り返さないとだめなのです!

でも、授業者に負担がかかる方法は続かないので、

楽して生徒に検索練習をさせましょう!

文法ってみんなイヤじゃない?

復習です。

ぼくの古典の授業の基本形を書いています。

ぼくの古典の授業の基本形はこれだ!【概要編】
  1. 百人一首カルタ(5~10分)
  2. 古文単語フラッシュカード(1分)
  3. 古文単語テスト10~15問(6分)
  4. 既習文法事項の復習チェック(5分)
  5. 古文文法プリント(10分)
  6. 本文の音読(5~10分)
  7. 本文の読解など(10分)

さて、今回は④について書きますよ!

古文文法、読解のためには必要です。それは確か。

でも、受験生にならなければ、古文文法だけ勉強しようという気にはなかなかなりません

そもそも文法は、覚えることが多すぎる!ように見えます。

実際にはれほど古文文法で覚えておかなければならないことはない(と思う)のですが、用言の活用から始まり、活用形というのはね、とか言われて「未然形、連用形、……」とか唱えて覚えているあいだに、何やら動詞の活用の種類とか言って9種類も出てきて、それもまだ覚えていないのに、形容詞や形容動詞が出てきて……

あーもううわーめんどくさい!

となるのはよくわかるんですよね。しかも古文だしって。

でもそういう、みんながイヤなことを授業の中でとんとんとーんと覚えてしまって、「ああ、動詞の活用ね、はいはいはいはい」みたいなすました感じでいけたらいいよね、って。

そんなふうに思ったわけです。

じゃあ毎時間チェックすればいいじゃん

で、どうやって覚えさせようか、と思ったわけです。

が、やはりとにかく基礎的なことは繰り返すしかない! とすぐに思って、じゃあ毎時間復習させればいいんじゃないの?と思ったわけです。

要するに検索練習ですね。

小テストも工夫次第で効果を倍増できる古文単語の小テストをフラッシュカードと関連させて、検索練習に使う【単語小テスト編】 古文単語みたいな暗記モノはフラッシュカードでインプット【単語フラッシュカード編】

ぼくは偏差値でいうと、おそらく30ちょっとしかないような生徒ばかり集めたクラス(要するに習熟度別の最も習熟度が低いと判断されたクラス)に古典文法を教えていましたが、彼らもこの方法で毎時間5分程度復習しつづけた結果、ほかの、習熟度の高いクラスと同じくらい古典文法の問題を解けるようになりました

実際、1年生の国語総合の平均点は、習熟度が中くらいのクラスよりも10点以上高い場合もありました。

継続は力なり。

どうやってやるの?

準備物はありません

黒板に問題だけを書き、古文単語テストの裏面に解答を書かせるだけです。

授業者は番号をふって問題を出していきます。

生徒は番号の下に、問題の答えを書くだけです。

10問程度終わったら、ペアで交換して答え合わせをさせます。

どんな問題を出すの?

例えば、

  • 活用表の活用形を、上から何形、何形、と書きなさい。全部で6個。
  • 動詞の活用の種類を9種類すべて書きなさい。
  • ラ行変格活用の動詞で覚えなければならない動詞を〇つ書きなさい。
  • 下一段活用の動詞は、何行の動詞か書きなさい。
  • 「告ぐ」は何行何活用の動詞ですか、書きなさい。

などです。超基本ですね。

しかし、このような超基本こそ、何度も何度も練習させなければ、思わぬタイミングで生徒たちは足元をすくわれかねません。

ちなみに、発問(この場合は問題)に数字を入れるのはかなり効果的です。

詳しくはこの本、読んでみてください。超名著ですよ!

この方法の良いところ

基本的な問題を出します

しかも繰り返し出し続けます

そうすると、いやでも生徒は覚えていきます

ぜんぶではないでしょうし、生徒によって差はありますが、ほとんどの生徒が、超基礎的な部分は授業中に覚えてしまえます

この超基礎的な部分を授業中に覚える、というのは、ものすごく大切なことだとぼくは思っています

古典が嫌いだ、という生徒は、そもそも努力すること自体に課題を抱えていることが多いと思います。

ちょっと覚えようとして、でも覚えられない。それだけで、あきらめてしまう。それはおそらく、これまでの人生のなかで学習してきた無力感とも関係しているでしょう。

でも、だからこそ、自分でも何度もやれば覚えることができるのだ、と身体的に理解させてあげることは、特に勉強に苦手意識をもっている生徒には極めて重要なことなのです。

いつの間にか覚えてた! と生徒は言います。

しかしいつの間にか覚えていたわけではありません。生徒たちのファイルを見れば、自分がどれだけ基本的な文法問題を解きまくってきたかが一目瞭然です。

「これくらいやればね、ちゃんと覚えられるんだよ。

すぐに覚えているように見える人も、こういう努力をしているんだよ」

と声をかけられます。

これは現代文ではあまり味わわせてあげられない感覚だと思います。

体系的に整理され、例外をうまく処理している(ように見える)学校古文文法だからこそ、味わわせてあげられることだ。

ぼくはそう思っています。

だから、文法的なことを個人的にはそこまで重視してはいませんが、しかし広く〈学習する〉ということに目を向けた場合には、古文文法を学習することで学ぶことのできる〈学習方法〉は、生徒にとって意味あることだと思うのです。

まとめ

というわけで、今回は超かんたんな古文文法復習チェックの方法について書きました。

必要なものは、問題だけです。プリントも(復習チェック用に)作成する必要はありません。

基礎基本は、とにかく繰り返すこと。

そのためには、授業者の負担を極力減らしつつ、毎時間生徒に検索練習をさせるのがよいと思います。

今日からできます。ぜひ、生徒に基礎的・基本的な知識を身に付けさせるために、毎時間導入してみてください!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA